論理の匠 vol.4
~大阪桐蔭中学・高等学校 中條宏先生~
国語を学ぶ喜びと、驚異的な成績を同時に引き出す、
日本語のプロフェッショナル
- 第2部「日本語の喜び、論理の喜び」-
中條流オリジナルテスト
―― 実際に、上級編とOSを同時に指導する長所を教えていただけますか。

中條 誉めてやるんです。「上級編、こんな高いレベルのことを君ら今やれているんだよ」
って。そうしたら、OSを解く時に、逆に偉そうにならないのです。上級編をやった後に、あえてこういうもの(OS)をやるんだから、意味があるのだろうって考えますよね。実際、意味が分かるようにしてやる。
このOSに付箋をしているところが、私が冬休みの課題テストに出題した問題です。一生懸命やっている子に報いるために、そのまま出す問題もあります。また、ちょっとアレンジしたりもします。そのアレンジの面白さについてくる子もいる。
―― アレンジは、具体的にはどのようになさっていらっしゃるのですか。
中條 これはテスト問題です。ここまでが彼の問題をそのまま使わせてもらっている。
そこにこの設問「問・続」を一個つける。
―― なるほど、思考の筋道を問うのですね。
中條 「正解にたどりつくための根拠を書け」というふうにね。そうすると、なぜその答えになったのかという理由を解説書でしっかり読んでいたら、ここが整然と書ける。
そう簡単には書けない場合もあるわけですね。
それから、次の問にも「問・続」をつけている。その前までは出口さんが「論理エンジン」で出している問題ですよね。こういう形に持っていっています。
―― なるほど、なるほど。
中條 これは文末も大事なんです。「~こと」で止めないといけない。
―― この出題がオリジナルアレンジなのですね。
中條 その学習ができていれば、ここの書き方が丁寧になる。
それ以前に、丁寧に考えることができる。
その次の問題にも「問・続」をつけています。これはね、アリのように働くっていうのがどういう意味なのかを聞いていますよね。
―― 実際に。ああ、なるほど。不適切な理由。なるほどね。
中條 「具体的にではなく抽象的に書け」という問い方、これが出口さんと同じなんですよ。これだけで、私の教えている生徒だったら、くどくどとした具体的な説明は要らない。
―― レベルの高い設問ですね。
中條 はい。やっぱりこれになじませるためには、先ほど申し上げたように、「論理エンジン」の中で用いられている方法論を含めて、いろいろな言葉を自覚させ、意識させることが大事なんです。
―― 「思考の筋道をどう発問するのか」が、論理エンジンを使いこなすための一つのコツだと言われているのですが、このようにテストの中で、論理エンジンとまさに抱き合わせてそれを問うていらっしゃる。

